ヤマダ会計NEWS 11月号
(H28.11;第157号)

    Index:

news1611【今月のトピック】

  1. 相続対策に家族信託が有効!
  2. 103万円・130万円の壁 ~配偶者控除が変わる!?~
  3. 不動産貸付が事業的規模か否か、の判断

相続対策に家族信託が有効!

平成27年からスタートした相続税大増税、ヤマダ会計でも相談件数は大幅に増えてきています。その相続対策の一つとして最近「家族信託」制度が注目を浴びるようになってきました。

信託といえば、信託銀行が行う資産運用というイメージが強いと思いますが、「家族信託」は家族間で気軽に契約し、財産管理を任せることができる制度です。
そのメリットとしては、1)万が一、親が認知症になってしまっても任された子供が財産管理をすることができる、2)遺言と同じ効果がある、など相続対策として大変有効と話題になっています。

具体的には当事者間で信託契約を交わすことになります。是非専門家のアドバイスを受け活用してみてください。

 (代表 山田義之)

103万円・130万円の壁 ~配偶者控除が変わる!?~

年末になると、「103万円の壁」「130万円の壁」、について聞かれることが多くなります。働くパート主婦の方が最も知りたいのは、「税金を安くするには?」「手取りをたくさん増やしたい!」という点。
雇う側の会社にも、この制度の「壁」を今一度ご確認して頂きたく、まとめてみました。
(便宜上、夫:正社員、妻:パートという設定で以下ご説明します。)

103万円の壁

「夫の扶養の範囲で働きたい」という妻は、年収103万円を超えると“アウト”。
これは、税金(所得税)に関する「壁」です。

妻が年収103万円(額面、総支給額。以下同じ。)を超えると、妻は自分の所得税を支払うことになります。
例えば110万円なら、3,500円(復興特別所得税2.1%含めても、3,600円弱)。
7万円超えても、この程度であれば、びっくりするほどではないはず。妻名義の生命保険控除を使えば、妻自身の所得税はもっと少なくなります。

問題は、夫の所得税です。「配偶者控除38万円」が受けられなくなり、夫の所得税の負担が増えます。但し、代わりに「配偶者特別控除(段階的に減る。3~38万円)」が受けられますので、調整を誤って超えてしまった年収105万円未満なら、「配偶者特別控除38万円」がある為、実は影響がほとんどありません。

あまり知られていませんが、夫が超高収入の場合だけは要注意です。
年収1,230万円(H29年の場合・給与収入のみ)を超える夫の場合、配偶者特別控除は受けられないからです。所得税率33%の場合で配偶者控除38万円分が無くなると、増える税金は125,400円!です。

余談ですが、夫の給料に「配偶者手当」として月1万円等支給する要件として、この103万円基準を採用している会社も多く、「超えたとたんに配偶者手当が打ち切り。1年分返金を求められた。」という事例も・・・。ご自身でよく確認してくださいね。

130万円の壁、改め106万円の壁(大会社)

「夫の社会保険の扶養の範囲で働きたい」という妻は、年収130万円を超えると“アウト”。
こちらは、社会保険に関する「壁」です。

ヤマダ会計NEWS 9月号で解説した通り、妻が働いている会社の規模によっては、平成28年10月から既に「106万円の壁」に代わりました
妻が年収130万円を超えると、妻は自分の社会保険(未加入の会社であれば国保・国民年金)を支払うことになります。税金のように「超えたからすぐ支払う」というのとは異なり、例えば「結婚して正社員を辞め家庭に入る(無収入になる)」という場合、夫の社会保険の扶養になれます。今後130万円を超えるのかどうかという見方だからです。

妻が実際支払う社会保険料は、例えば月11万円(年132万円)なら、
健康保険5,439円、厚生年金10,000円の計15,439円(静岡県・介護保険料なし)、年間で185,268円!

今までは、夫の社会保険の扶養=保険料負担ゼロだった時と比べると、大幅な負担増加です!
妻の手取りが大幅に減る、こちらの「壁」の影響はかなりダイレクトなので、「短期的な手取りが減る分の働き損にならない年収は?」とよく聞かれます。「月15万円・年収180万円越えの働き方を目指しませんか」とお答えしますが、社会保険料と税金で約2割が徴収され、これでやっと手取り月12万円。これ以上の年収ともなれば、時間給で稼ぐのには限界がありますから、パートではなく正社員として働く必要がありそうです。

ニュースでは、税制改正で「103万円の壁を150万円に引き上げよう!」とか「配偶者控除は止めて、夫婦控除はどうか?」等騒がれています。
「壁」がどう変わるかで、多くの女性の働き方が間違いなく左右されます。他人事と思わず是非注目してください!

(リーダー 土本佳奈)

不動産貸付が事業的規模か否か、の判断

今年はやけに台風が多い年だなあと思っていたら、急に肌寒くなり、気付けばもう11月。
年明けには確定申告がやってきます。確定申告期に年一度でお会いする方には、いわゆるサラリーマン大家さんもいらっしゃいます。二足のワラジですと特に「不動産貸付業が事業的規模か否か?」、の判断が大きなポイントになります。

というのも不動産の貸付が事業的規模か否かによって、同じ「不動産所得」でも所得計算が異なるからです。
具体的には、事業的規模なら、1)専従者給与が必要経費に認められ(家族に給料が払える)、2)65万円の青色申告特別控除が受けられる、等のメリットがあります。
否なら、1)は認められず、2)は特別控除が10万円に減ってしまいます。

不動産の貸付が事業的規模か否かは原則、社会通念上事業といえる程度の規模であるかによって判定されます。実務上はその貸付が「独立家屋はおおむね5棟以上」「アパート等はおおむね10室以上」という形式基準(「5棟10室基準」)をクリアすれば事業的規模と判定(所基通26-9)できるため、ここが肝となります。解釈がなかなかやっかいですので、判断例として、以下参考にしてみてください。

Q:兄弟3人で1/3ずつ、共有しているアパート(12室)の貸付は?
A:各自の持分での部屋数(4室)ではなく、建物全体の部屋数(12室)で判定。
部屋数が10室以上なので、3人とも事業的規模の貸付に。

Q:アパートを不動産業者等に一棟丸ごと貸し付ける“一括借上げ”は、
1棟で判定?、部屋数で判定?

A:アパートは独立家屋に当たらず。“5棟”の基準ではなく、そのアパートの部屋数が“10室”以上か否かで判定できる。

Q:月極駐車場の場合は、何台で事業的規模?
A:駐車スペース5台分を1部屋に換算できる。計算上は、50台。

(鈴木 仁)

 


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